性教育

プライベートゾーン

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今回はおうち性教育はじめの一歩としてよく聞く、プライベートゾーンについてお話です

プライベートゾーン

お家で性教育をはじめようと思ったとき、まず何から伝えたらいいんだろう?そんなときはプライベートゾーンについて伝えるのはどうでしょうか。自分を大切にする力を育むために、性被害の被害者にも加害者にもならないために、とても大切なお話です。

今回は、小さい頃からの性教育の入り口でもある「プライベートゾーン」について、どんなことを、どのように伝えたらいいか、私の学びと実践を書き残したいと思います。

プライベートゾーン

プライベートゾーンって?

プライベートゾーンは、”他人に見せたり触らせたりしない、自分だけの特別なからだの部分”のことで、「口」「胸」「おしり」「性器」を指します。小さい子どもがわかりやすいように、「水着(下着)で隠れるところ」と「口」と表現することもあります。

プライベートゾーンの話をするときの大前提として伝えたいのが、自分のからだは全て自分のもので、頭からつま先まで全部大切で、プライベートなところだということ。それを踏まえて、プライベートゾーンについて、一緒に考えてみましょう。

プライベートゾーンはなんで大事なの?

プライベートゾーンが特に大事といわれるのは、なぜか?それは、その人の命に直接関わる場所だから。子どもたちには、プライベートゾーンは、からだの内部につながるところで、人を愛したり、いのちを育てるところなんだよと伝えられるといいのかなと思います。

からだの中につながっているので、ばい菌が入ると病気になってしまう。人を愛したり、いのちを育てるところは、柔らかくて傷つきやすい。だから、自分だけの場所であるプライベートゾーンは、大切に扱わないといけない。大切だから触るときはきれいな手でやさしく、清潔にするということも、とても大事ですね。

子どもに伝えたいポイント

実際に子どもにプライベートゾーンについて伝えよう!と思ったときに、どう伝えたらいいんだろう、何を伝えたらいいんだろうと思いますよね。お約束事や万が一に備えた自分の身を守る方法などを伝えるのはどうでしょうか。

自分だけが見たり触ったりしていいところ

私はいつも子どもに、「〇〇のからだは〇〇のもので、全部大事なんけど、特別大事なのがプライベートゾーン。自分だけが見たり触ったりしていいところなんだよ」と伝えています。自分だけが見たり触ったりしていいところ、ということは…自分のプライベートゾーンは他の人に見せたり触らせたりしない他の人のプライベートゾーンは勝手に見たり触ったりしない、というお約束事につながります。

プライベートゾーンについて伝えるときに、見せない!触らせない!ダメダメ!と伝えると、もし被害に遭ったときに、子どもは悪いことをされてしまったんだと自分を責めてしまい、被害を打ち明けにくくなることがあります。「あなたのからだは全部大事なんだよ」と肯定的なメッセージで伝えられるといいですね。

NO(嫌/やめて)GO(逃げる/離れる)TELL(話す/伝える)

とても大切なプライベートゾーンを、誰かに勝手に見られたり触られたり、勝手に見せられたり触らせられたりしたら…不安な気持ち、嫌な気持ちになりますよね。そんなときに子どもたちが自分自身を守るための方法も合わせて伝えたい。それが、NO、GO、TELLです。

具体的には、やめろ!だめ!いやだ!(NO)と言っていいんだよ。やめてくれなかったり、いやだと言えなかったら、そこから離れて(GO)いいんだよ。それでもだめなら、信頼できる大人に話して(TELL)ね。というような感じ…

だめ!と言えない、離れられないこともあるかもしれない。そんなときは、「どうして逃げなかったの?」など責めるような言葉は決して使わないように気をつけたいですね。いやだと言えなかった、逃げられなかったとしても、あなたは何も悪くないんだよ、ということも一緒に伝えられるといいのかな、と思います。

お家でやってみよう!

同意をとる

プライベートゾーンは自分だけの大切なところで、自分だけが見たり触ったりしていいところでしたね。それは、家族であってもです。でも、子育てをしていると、子どものお世話をするときにプライベートゾーンを見たり、触ったりすることがあると思います。

そんなときに大切になるのが、”同意をとる”ということ。家族であってもプライベートゾーンを意識して、「オムツ替えるね」「お尻キレイキレイするね」「体洗うね」「鼻水拭くね」と一声かけてケアすることが大切です。

あなたのからだはあなたのもの、あなたのからだはどこも大切、そんなあなたの大切なからだをこういう理由で今から触るね、いい?と、理由を説明して、見たり触ったりしていいか同意をとるということを意識できるといいなと思っています。

現在、未就学の男の子3人の子育ての真っ最中の私…同意をとることが大事だよと書いていますが、まだまだ身についていないのが現実です。お風呂のときに声をかけずに服を脱がして、子どもに怒られることもあります。子どものからだを洗いかけてから、ハッとして「〇〇の体洗うね!」と事後報告になってしまうこともあります。

プライベートゾーン大事やで!と伝えるだけでなく、子どもたちが自分のからだはどこも大事、プライベートゾーンは特に大事!と思えるように、日々の生活で子どものからだを大切にしたい。そのために、一声かけて体に触れるようにすること、家族であってもプライベートゾーンの約束を守ること(完璧には難しいこともありますが…)子どものからだの権利を尊重することを意識しています。

以前、同意と境界線について書いた記事があるので、こちらも参考にしていただけたらと思います⇩

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快・不快の感覚を育てる

子どもにプライベートゾーンの話をする理由のひとつに、子どもを性被害から守りたいという思いがあります。ただ、プライベートゾーンは見せたらダメ、触らせたらダメと伝えるだけでは、子どもを守れない…

加害をする人は、いきなりプライベートゾーンを触るとは限らないと言われています。服の上から触ったり、手を握ったり、膝の上に座らせたりというところからはじまることが多いのだとか。最初は、話をするだけ、おもちゃやお菓子など好きなもの興味のあるもので惹きつけるなど、やさしい人、信じていい人と思わせてから、犯行に及ぶこともあります。

なので、からだのどこであろうと触られて、いやだなぁ、モヤモヤ、ざわざわする、なんか変…と思ったら、その自分の気持ちを信じてほしい。そして、嫌だよと言ったり、その場から離れたり、自分の身を守れるようになってほしいなと思います。

いやだ!やめて!という不快の感覚や、なんとなく変だなぁ、モヤモヤする、ざわざわするというハテナ?な感覚は自分を守るためにとても大切な感覚、気持ちです。これら感覚は、快の経験を積むことで養われていくと言われています。なので、親子で心地の良いスキンシップの時間を作るなど、子どもが気持ちいいなぁ、安心するなぁと思う経験が日々の生活の中でたくさんできるといいですね。

安心して話せる関係づくり

自分の身を守る方法として、NO、GO、TELLをお伝えしました。最後のTELLは、信頼できる大人に話す(相談する)でしたね。信頼できる大人…私は子どもたちの信頼できる大人でいられているのか?と考えたとき、正直、信頼できる大人じゃない、というのが自己評価。

些細な子どものミスを大声で怒ってしまうこともあれば、わざとじゃないとわかっているのに「なんでそんなことしてん!」と言ってしまうこともある。いやいや、そんな私に子どもはトラブルがあったときに安心して話せるんか?と疑問です。

子どもと安心して話せる関係を築く、それが私が性教育を学んでできた子育ての目標でもあります。完璧にはできないけれど、怒ってしまうときもあるけれど、この人には話せると思ってもらえるように、日々の積み重ねが大切だと思っています。

まとめ

プライベートゾーンっていったい何なのか、子どもに伝えるときのポイントやお家でこんなことができるよ、ということを私の実践、失敗談などを踏まえてまとめてみました。あなたのからだはとっても大切なんだよ!と意識していると、自分の子どもたちへの接し方が少し変わってくると思います。

私たち大人が子どものプライベートゾーンを大切にする関わりをすることで、子どもも自分のからだって大切なんだ、自分の気持ちを大切にしていいんだと思えるようになります。自分は大切にされていると感じられることで、子どもたちは自分自身を大切にできるようになる。そして、相手を尊重にできるようになっていく。

自分を大切にできると相手を大切にできる。それは、性被害の被害者にも加害者にもならないということにも繋がってくると思います。とても大切なプライベートゾーンのこと、ぜひお家でも実践してみてくださいね!

今回の記事を書くために参考にした書籍がこちら⇩

『おうち性教育はじめます』このシリーズめっちゃおすすめです!思春期と家族編、こどもせいきょういくはじめますも読みましたが、わかりやすくて読みやすくて、まず買うならこちら!とおすすめしている本です。

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プライベートゾーンの話は、小さい頃からの性教育まずはこれからという大切な内容です!ぜひ、家族みんなで実践してくださいね♪