ひとりごと

ツルリンゴスターさんの講演会に行きました!

ツルリンゴスターさんの講演会に行きました!

大好きなマンガ『彼女はNOの翼を持っている』の作者 ツルリンゴスターさんが、西宮市にやってくる!?ということで、11月1日土曜日に西宮市男女共同参画センター ウェーブで開催された講演会に行ってきました。

サインをいただいた漫画と当日講演後にいただいたパープルリボン

講演タイトルは、「漫画『彼女はNOの翼を持っている』で考える恋愛のフツウって?」ツルリンゴスターさんの生のお声を聞くことができ、その場で漫画を購入しサインもいただきました!感激!学びがたくさんの講演でしたので、感想を書き残したいと思います。

彼女はNOの翼を持っている

お酌って本当に必要? まわりが急にメイクしはじめたら…私も? 男友達の下ネタがエグすぎてついていけない…。 「人に嫌われたくない」「空気を壊すんじゃないか?」 そんな思いから、なかなかNOと言えない人たちの想いや関係性を、 「NO」を大切にする高校生のつばさが、少しずつ変えていく――… 本当は私たちの誰しもが必ず持っている、NOの翼の物語。

第1話 / 彼女はNOの翼を持っている – ツルリンゴスター | webアクション

ツルリンゴスターさんが描かれた漫画『彼女はNOの翼を持っている』は、「NO」を大切にする高校生、つばさが主人公。つばさとその周りの人たちの、「NO」をめぐる物語です。特に、つばさと海浬(つばさの一つ年上の先輩)の恋愛模様が、いわゆる王道の恋愛漫画とは違っていて…つばさと海浬の出会いは、海浬が落としたコンドームを拾うところからはじまります。

避妊具や性感染症予防として使用されるコンドームを「エロい」ものでしょ?という海浬に、つばさが「自分と相手を守ってくれるものだ」と突っ込んだり、つばさが海浬といい感じと友達に言われたときに、海浬のセクシュアリティについて配慮し、どうしたら相手を大事にしながら自分の思いを伝えられるか考えていたり。

ツルリンゴスターさんが講演会で漫画制作の裏側もお話してくださいました。そのなかで、この漫画は「普通はこうだろう」という壁に立ち止まっている漫画だと。好きになって、告白して、付き合って、キスする…というような王道の恋愛漫画の流れ、その場面場面を包括的性教育の知識を使って考えているとのことでした。

性教育って難しいって思われてしまうところを、そんなことないんだよと伝えてくれる。あの時こういったことを知っていたら…という読者の方から感想があるようで(私もめっちゃそう思う!学生時代にこの漫画に出会えていたら…とほんとによく思う)たくさんの人に読んでほしい漫画です!!!

講演を聞いて

講演会の前半はツルリンゴスターさんの講義、後半は神戸女学院大学ジェンダーインスティテュート学生サポーターMyrrh(ミルラ)の方とのトークセッションと質問タイムでした。

講義では、この漫画を描くにあたっての制作秘話的なところを、トークセッションは漫画の場面で印象的だったところを学生さんの感想と共に、ツルリンゴスターさんのお話を聞くというなんとも素敵な時間でした!講演会でのお話が本当に良くて、どれも書きたいくらいでしたが、特に印象に残ったことを中心に書きたいと思います。

読んでいて億劫になる漫画

トークセッションの最後に、神戸女学院大学ジェンダーインスティテュートの学生サポーターの方が「読んでいて億劫だった」と話していました。その言葉に対して、ツルリンゴスターさんは「めっちゃいい!」と返されていて、とても印象的でした。

恋愛は「マジでハッピー!」というコンテンツが多いけれど、実際はそんなに簡単じゃない。友情も恋愛も、人と人とが関係を築いていくもので、考え方や感じ方の違う人同士が、お互いに心地よく安心できる関係でいられるようにする――。そこには“億劫さ”があるのでは、というお話でした。

“億劫さ”の背景には、人権意識や価値観の違いがある、とも。たとえば、「自分がされて嫌なことは人にしない」なのか、「相手が嫌だと言ったらすぐやめる」なのか。その認識の違いをすり合わせていくのは、確かに大変なことです。

それでも、一緒にいたいからこそ、話し合う。ときに勇気が必要だったり、たくさんのエネルギーを使うこともあるけれど、それが人と関わるということなのか、とも思ったり。(そういえば、漫画に出てくる片岡先生と娘さんのシーンもまさにそうでした)

こうした“人権の土台”には、からだの権利や境界線(バウンダリー)、同意、NOと言う権利などの理解が関わってきます。それを知っているかどうかで、関係の築き方が大きく変わる。やっぱり包括的性教育って大切だな、と改めて感じました。

完璧でなくていい

質問タイムの最後に、「ご家庭では性教育をどのようにされていますか?」という質問がありました。ツルリンゴスターさんは「漫画のようにはできていません」と言いながら、「包括的性教育のいいところは、完璧でなくていいところ」と話されていました。

ご自身の子育ての中で、「子どもたちを気づかないうちに支配してしまいがち」「自分の“正解”のラインに乗せてしまうことがある」と振り返られていました。そのうえで、「子どもの権利を尊重するためにも、包括的性教育を知っていた方がいい」と感じたそうです。包括的性教育に出会ったのは2018年頃。そこから意識して関わり続け、「それぞれが最高の子どもたちに育っています」と話されていたのがとても印象的でした。

つばさの弟・玲くんとお母さんが話し合うシーンのあとにあるおまけ漫画で、「実生活で 子どもの権利を守るの とっても練習がいります!」という言葉があります。講演後に読み返して、まさにそうだなぁ…と心から共感しました。

私も「子どもには権利がある」と知ってはいるけれど、知っているのと実際にできるのとは全然違う!毎日、練習して、失敗して、謝ったり、時にはうまく謝れなかったり…。「子どもの権利を大事にしたい」と思っていても、思うようにできない自分に落ち込むこともあります。

主人公のつばさが「NO」と言えるのは、彼女が特別に強いからではなく、そう言える環境があるから。普段から「NO」と言っても大丈夫な関係が築けているからこそ、言えるんですよね。つまり、「NO」と言える、言いやすい環境をつくってくれる大人がいるかどうかが大切なんだと感じました。

そんなことを思っていた時、ツルリンゴスターさんの言葉にハッとしました。

「1回でいいから、あなたの『NO』には力があるという経験を作ってあげられたら、それが光になる」

――それなら、私にもできるかも。いや、もうすでに、少しずつできているかもしれない。そう思えた瞬間でした。

最近の長男、口が達者になってきたなぁと思うことが増えていて。講演会の帰り道でも「唐揚げが食べたい!ママたちばっかり決めてずるい!僕も食べたいものを食べたい!」と主張してきました。


いつもなら「もう!」とイラッとしてしまうところですが、その時は違いました。長男が自分の意見を言えること、それを私に言ってくれていること――そのこと自体がとても愛おしく感じたんです。私にとって都合のいい子ではなく、自分の意見を言葉にした長男に感動すらしました。

子どもは1人の人。子どもは私ではないし、私のものでもない。そう意識して関わってきた日々が、少しずつ実を結んでいるのかもしれない――そんなふうに感じられたのも、この講演のおかげです。

完璧じゃなくていい。NOと言えたり、言えなかったり。NOを受け取れたり、受け取れなかったり。その時はうまくできなくても、後から気づいて修正していけたらいい。そんなふうに生きていけたらいいなと、背中を押してもらいました。

さいごに

ツルリンゴスターさん、素敵なお話を本当にありがとうございました!私もたくさん力をもらっている漫画『彼女はNOの翼を持っている』、これからもずっと応援しています。

そして、講演で紹介されていた他の作品や書籍を、翌日ついポチっと…(めっちゃ買ってしまいました!)。届くのが楽しみです♪

『君の心に火がついて』

『ランジェリー・ブルース』

Dressing 美容外科医 森野まりあ

もえ
もえ
ツルリンゴスターさんの作品、ぜひ皆さんも読んでみてください!