家族の集まりと子どものからだの権利
年末、久しぶりに兄家族と弟家族が実家に帰ってくる!ということで、兄と弟の帰省に合わせて、私たち家族も実家に行きました。兄弟や甥っ子たちとにぎやかに楽しく過ごす時間、とても楽しかったです。
私が性教育を学びはじめてから、帰省の度に家族に「境界線」や「同意」を意識した関わりを子どもたちにはしてほしいと伝えるようになりました。「触る前に子どもにしていいか聞いからにしてね」「嫌だって言ったら、無理やりしないですぐにやめてね」などなど…
正直、ちょっと面倒くさがられているだろうな、という自覚もあります。実際に「ええやんか、そんなん」と兄弟に言われることもあります。楽しい雰囲気を台無しにしないように空気を読むなら、黙っていた方がいい場面もあるのかもしれないけれど、とても大切なことだから。今回の年末の集まりでも、私はちょこちょこチクチク家族に言いました。
年末の家族の集まりで感じたこと
家族だからこそ曖昧になりがちな境界線
兄と弟のひとりは、実家から遠く離れて暮らしているので、会えるのは年に2~3回。数えるほどしか会える機会がないので、お盆や正月に兄弟や甥っ子たちに会えるのを、毎回楽しみにしています。わが子と甥っ子たちが仲良く遊んでいるのを見るのも、とても幸せな時間です。
兄や弟たちは、わが子たちにもスキンシップをとってくれます。特に、わが子たちを抱っこしたがります。可愛がってくれていると感じる反面、子どもたちが嫌がっていても無理やり抱っこをするときがあるので、こちらとしては「ちょっと待って」という感じ。
私は性教育を学びはじめてから、『からだの権利』について知りました。境界線/バウンダリーを尊重した関わり、同意をとることの大切さを実感しているだけに、兄弟たちのわが子への関わりには、少しモヤっと…
「抱っこする前に、していいか聞いてな」「嫌がってるから、今はやめてやって」「嫌だっていったら、すぐにやめてや」と、性教育を学びはじめてから、ちょこちょこ帰省のタイミングで伝えています。
最初は、「細かい」とか「そこまでする?」という空気を感じましたね。そして、家族の中で私がちょっと変わったやつ扱い。それでも、何度か繰り返すうちに、少しずつ変化がありました。「ぎゅーしていい?」「今はだめね、OK」そんな言葉が、兄弟の口から自然に出るようになっていきました。
近い関係性だからこそ境界線は曖昧になりがちだなぁと、私自身改めて感じた家族の集まりでのエピソード。相手が家族だから、子どもだから…ではなく一人の人として、子どもの気持ちを大切にする。兄や弟たちが子どもの境界線を尊重した関わりをしてくれたこと、ありがとうの気持ちでいっぱいです。
「可愛い」の伝え方は、スキンシップだけ?
私も甥っ子が可愛くて可愛くて仕方ありません。見ているとなでなでしたくなるし、ぎゅーっとハグして離したくなくなるくらいに。ただ、子どものからだの権利を大切した関わりをしようと思ったとき、甥っ子たちに「可愛い」と伝える方法はスキンシップ以外にないだろうか?と考えるのです。
そこで、私が子どもと関わるときに大切にしていることのひとつが、『大人にしないことは子どもにもしない』です。兄のパートナーや弟のパートナーに、可愛いからといって、いきなり触ったり、抱きしめたりしないように。それと同じように、甥っ子たちにも接したい。(私も、つい可愛くてよしよし頭をなでたり、抱っこしたくなったりしますし、ときにしてしまいます…)
もちろん、スキンシップも大切だとは思いますが、私と甥っ子たちとの関係性では、一緒に遊んだり、話に耳を傾けたり、好きなことを一緒にしたり…「あなたが可愛くて仕方ない!」はスキンシップ以外でも伝えられる。
気持ちを受け止めてもらえる経験や自分の気持ちが尊重されるやりとりを通して、そうした関わりの積み重ねが、子どもにとっての「自分は大切にされている」という感覚を育むのではないか、と思っています。
身近な大人が子どものからだの権利を大切に
身近な大人たちが子どものからだの権利を大切にした関わりをすることで、子どもたちは、こういった感覚を育んでいくのかな、と感じています。
- 自分のからだは、自分のもの
- 自分のからだのことは、自分で決めていい
- 嫌だと言っていい
- 相手のからだも大切
これらのことは、ある日突然身につくものではありません。日々の関わりのなかで、少しずつ少しずつ育っていくものだと思います。わが子たちを見ていてもそう感じます。伝わっていると感じるときもあれば、繰り返しが大事だよね…練習いるよね…と感じることもしばしば。そして、私自身も。わかっているけれど、できないときもあります。それだけ、難しいことだとも思っています。
年に数回の家族の集まり。たった数日の出来事かもしれませんが、それでも、「聞いてね」
「嫌だって言ったらやめてね」そんな小さな声かけが、家族の中に少しずつ染み込んでいくのを感じました。
子どもに関わるすべての大人が『からだの権利』について知ること、それを意識した関わりをすることで、子どもたちは自分は大切にされるべき存在なんだと感じられ、自分を大切にすること、相手を大切にすることができるようになっていくのだと思います。
だからこそ、家族には知っていてほしい。子どものからだの権利は、特別な教育の場だけで育むものではないことを。家庭の中でも、身近な大人の関わりの中でも育むことができるのだということを。
ちょこちょこチクチク言うのは、やや勇気がいります。その場の団らんの雰囲気を壊すことがあるので…でも、子どもたちが嫌と伝え、その気持ちを大切にしてもらえたときの顔を見ていると、やっぱり伝えてよかったな、と思うのです。








