わたしとピンク色
わが子たちはまだ4歳1歳0歳ですが、これからもっと大きくなっていくなかで、性教育としてどんなことを伝えたらいいのかな…と思って買った『10歳までに知っておきたい 子どもを一生守る「からだ・こころ・権利」の話』という本。(とても大切なことばかり書いてあったので、また紹介できたらと思っています!)
この本の ”お守り本棚” というおすすめ書籍の紹介ページに、『かっこいいピンクをさがしに』という本がありました。ジェンダーとか性の多様性についての本かな?と思いながら、どうしても読みたくてポチっと買ってしまいました。今回は、この本を読んだ私の感想を書きたいと思います。
かっこいいピンクをさがしに
こんな本です
ピンク色は、今の日本では“かわいい色”“女の子の色”といわれるけど、それってほんと? 古今東西、多様多彩、魅力的なピンクがあることを、絵本の中で子どもたちに発見してもらえたら、とつくられました。著者のなかむらさんが、建築、植物染色、口承文芸、化学、服飾、美術、写真、色彩論……様々な分野の方に「ピンク」をテーマにお話を伺うルポタージュ。
福音館書店より引用
福音館書店が出している小学生に向けて書かれた科学雑誌 ”たくさんのふしぎ” 2024年3月号が、この『かっこいいピンクをさがしに』でした。著者のなかむらるみさんが、娘さんにかっこいいピンクってどんな色?と聞かれ、自分の思うかっこいいピンクをさがしにいくおはなしです。
ウガンダのある小学校の制服はピンク、昔話に桃色はでてこない!?、1000年前のピンク、ピンク色がいつから女の子の色になったのか、ピンク色の悲しい働き、ピンクじゃなくてももいろ、タイの曜日の色のはなし、色覚特性のこと…
ピンク色を様々な視点から見ることで、女の子のかわいい色というイメージから、たくさんあるどれも素敵ないろんな色のうちのひとつの色と思えるような、そんな本でした。
作者のことばより
この本の最後に、作者のことばがありました。印象に残っているのが、ピンクが好きだと思ったり、嫌いと思ったり、そんな揺れ動く気持ちに惹かれていたのかもしれない、素直に感じる自分の気持ちをだいじにしてあげてください、と。
これ、とってもよくわかる!と思ったので、今回自分の経験とともにピンクへの思いをひとりごととして残したいなと思います。
わたしとピンク色
ピンクが好きと言えなかった
私は、4人兄弟の上から2番目で、女の子は私一人だけ(兄私弟弟という兄弟構成)。兄とは年子で、小学生の頃は、兄の後ろをついて回り、兄の友達とよく遊んでもらっていました。
私の母は、一人っ子。小さい頃からいわゆる女の子らしいふりふりの可愛らしい服を着せられて嫌だったと、よく私に言っていました。それゆえ、私には無理に可愛らしい格好をさせようとはしませんでした。
そして、この母…うじうじしたりなよなよしたり、意気地がない、根性がないのを好まない、そんなふうな人だと小さい頃から感じていました。今の社会でも未だ根付いている「男らしい」と言われるような人になれと、言われていたように覚えています。
そんなこんなで、私は男らしいとか強いとかそういうものが良いものだと、小さい頃は思っていました。あえて、そういうものを選んだこともありましたし、かわいいものを避けてきたように思います。本当の私は、打たれ弱くて繊細でいわゆる「男らしさ」からかけ離れていたのに…
小さい頃の私が作り上げたかった私は、かっこいい女の人!を理想とした、さばさばしたボーイッシュな私だったので、ピンク色や可愛らしいものは選びにくかった…というのもあります。ほんとうは、花柄とかピンク色とか可愛らしいものが大好きだったんだろうと思います。思春期だなぁと思いますが、自意識過剰で、他人の目が気になっていたのもあるのでしょうね。
好きな色はピンク!
高校入学のときに、初めて携帯電話を買ってもらったのですが、その携帯電話をピンク色にしました!パステルカラーのピンク色。同じ中学校から私の進学した高校には数えるほどしか進学しなかったので、私なりの高校デビューでした。高校で出会った友人にもピンクはあなたのイメージじゃないと言われることもありましたが、それでもピンク色が好き!と言えるようになっていました。
周りが望むであろう人になろうとしたり、周りが私らしいと感じているであろう姿が私らしさだと思ったり…今でこそ、このままの私でいいんだと思えますが、そう思えるのにたくさん時間がかかりました。
ピンク色といっても、いろんなピンク色がありますが…私の好きなピンク色は、ほんわりした、ふわぁとなる、かわいらしい色のピンクです。そう、このブログのテーマカラーのような…!
この本の作者 なかむらるみさんの最後の言葉にもあったように、私とピンク色について振り返ったとき、私にも揺れ動く気持ちがあったなぁと気づきました。私にとってピンク色は、私が私を見つけてあげた、私が私でいいんだよと言ってあげられた、とても大切な色なんだと、この本を読んで感じることができました。私がピンク色を好きだと思う気持ちを、今まで以上に大事にしてあげられそうです。
まとめ
女の子らしさやジェンダーの問題でピンク色が取り上げられることがありますが、そんなピンク色もこの世の中に数多く存在する色のなかのひとつ。好きだと思う色、それが何で好きなのかはわからないけれど、その好きだと感じる気持ちを大事にできたらなぁと思います。
今回振り返って感じたのが、私も親の価値観に大きく影響されていたんだなぁということ。一番身近な大人である親の言動は、子どもに大きな影響を与え得るということを意識せねば…と改めて考えさせられました。
私も親になり、子どもたちには自分らしくいてほしいと願っています。でも、私の望む姿、期待する姿にはめ込むような言動をしていることも多々あります。子どもたちが自分を生きられるように、私も意識して少しずつでも成長したいと思います。