性教育

包括的性教育ってなんだろう?

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今回は、みなさんに知っていただきたい包括的性教育についてのお話です❁

包括的性教育ってなんだろう?

みなさんは、性教育と聞くと何をイメージしますか?妊娠や出産、避妊や中絶、性感染症、月経や射精、思春期のからだの変化…このようなことは学校で教えてもらったことがある人が多いのではないでしょうか。

私が性教育を学びはじめて知ったのが、今回のテーマである ”包括的性教育” です。もちろん、先ほど挙げた性交や生殖、からだの仕組みに関することも性教育ではありますが、包括的性教育はもっと幅広い内容を扱います。今回は、この包括的性教育について、私の学びをご紹介したいと思います。

国際セクシュアリティ教育ガイダンスと包括的性教育

”包括的性教育” は、2009年にユネスコなどによって作成された『国際セクシュアリティ教育ガイダンス』に基づいた教育プログラムです。国際セクシュアリティ教育ガイダンスは、国際的な性教育の指針のようなもの。”包括的性教育” は、今世界で学ばれています。

みなさんが想像した性教育ももちろん包括的性教育の内容に含まれますが、もっともっと幅広い内容を扱います。包括的性教育について学んでからというもの、「あ!これも性教育かもしれない!」と日々気づきや発見があります。

8つのキーコンセプト

では、一体どんな内容があるのか…国際セクシュアリティ教育ガイダンスでは、幅広い性教育の内容が8つの枠組みになっています。(上の表にまとめてみました↑)

包括的性教育では、この8つのキーコンセプトとそれに付随するトピックを繰り返し学び続けていきます。4つの年齢グループ(5~8歳、9~12歳、12~15歳、15歳~18歳以上)で段階的に学べるように、具体的な学習目標や身につけたい知識、態度、スキルが示されています。包括的性教育を、家庭、学校や施設、地域、行政で手を取り合って進めましょうね、とされています。

みなさんがイメージした性教育は、⑥~⑧あたりの内容ではないでしょうか。もちろん私たちが学んできたことも包括的性教育に含まれていますが、「こんなことも!?」と思う内容もなかにはあるかもしれませんね。

性教育は、性交や生殖のことだけではない、もっと幅広い内容を扱うことがおわかりいただけたと思います。この8つのキーコンセプトやトピックを見てみると、性教育は、お互いの心と体を守る防犯・安全の教育であり、お互いの違いを知って、尊重し合いながら、誰もが自分らしく生きるための人権教育であることがわかります。

5歳からはじめる!

先ほど少し触れましたが、国際セクシュアリティ教育ガイダンスでは、①5~8歳②9~12歳③12~15歳④15~18歳以上の4つの年齢グループごとに、具体的な学習目標などが書かれています。

ここからわかるように、国際セクシュアリティ教育ガイダンスでは、5歳からの性教育のポイントが書かれています。(ヨーロッパにおけるセクシュアリティ教育スタンダードでは0歳からだそうです!)

それこそ今までの性教育のイメージだと5歳から一体何を教えるの⁉と思う方も多いかもしれません。ただ、包括的性教育は幅広い内容を扱うため、5歳からでも早すぎることはないと感じるようになりました。

小さい頃からの積み重ねが大事だなぁと思う内容も多いです。人権は大事だよね、自分も他の人も大切な存在だよ、触っていいか聞こうね、嫌なときは嫌って言っていいんだよ…これらのことは言われるとそうだよね、大事だよねと思うかもしれません。大事だとはわかるけど、これをどう態度で示し、どう表現するか…聞いてすぐできるかと言われると難しい。

子どもが小さいうちに、大人も性教育を学び直したり一緒に学んだりすることで、子どもが自分らしく生きていくためにどんなことを伝えたらいいのか、何が伝えられるか考えるきっかけになると思います。

包括的性教育を知って

性教育を学びはじめて初めて知った包括的性教育。まだまだ勉強中ですが、誰もが自分らしく健康に幸せに生きていくために大切なことを学ぶことができるということがわかりました。

今まで私が受けてきた性教育は、リスク回避的な「気をつけようね」「怖いよ」といった内容が多かったです。しかし、自分が自分として生きるための、より豊かな人生を生きるための知識や態度、スキルを学べる包括的性教育を知り、性教育を前向きな、ポジティブなイメージとして捉えることができます。

性教育=性交(セックス)について教えないと…としてしまうのではなく、国際セクシュアリティ教育ガイダンスの8つのキーコンセプトにあるような、人間関係、人権、ジェンダー、安全、コミュニケーションなど様々な視点から性教育を考える。そうすることで、子どもとの生活の中で、あれ?これも性教育かも!といった発見や気づきがあると思います。

まずは、大人が包括的性教育を知り、性に対する価値観を見つめ直すこと。これも子どもに性について伝えるときに、大人ができることのひとつ!社会や自分自身の持つ「こうあるべき」が子どもたちをそして自分自身を生きづらくさせるものではないか…と考えてみるのもいいですね。

世界ではこんなことを性教育で子どもたちに伝えているんだ、と興味のある方は『国際セクシュアリティ教育ガイダンス』もぜひ読んでみてください♪(私も読みましたが難しく、まだまだ落とし込めていません…)

もえ
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性教育のイメージは変わりましたか?ご自身の性に対する価値観を見つめ直すきっかけになればいいなと思っています❁